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ライブ回数3回のベテラン。魅せた集大成 ふりぃ男夢の始まり。
2日間に渡るライブイベントふりぃ男夢、そのヘッドライナーがついに登場、米異なる漢だ。
静かに開いた緞帳、そこにいたのはドラムのマキマキ。突如始まった激しいドラムソロ。
1人での登場とは乙な演出をしてくれる。
いや、1人じゃない。蠢く何かがいる。米バンドの最重要どうかしてる担当、バッファローだ。
激しいドラミングに合わせ痙攣するかにように地面を這いずりまわるバッファロー。
そしてドラムの音が鳴り止むと同時に叫ぶバッファロー。
「SEお願いします!!」鳥肌がたった。
なんてことのないセリフだが威力はフリーザのデスボール並みだ。
いよいよ始まる米バンドの意気込みが間違いなくそこに全て凝縮されていた。
SEが流れステージになだれ込むメンバー。歓声に沸き立つ。
自らをガラスの喉と揶揄するヘド様だがそんなものは何かのまやかし、そう思わせるほどのハイトーンボイス。言葉巧みに操る韻踏みの応酬。
それに負けじと本イベント最高の歌唱力で力強く歌い、時に激しく時にメロディアスにグロウルを織り交ぜながら音を紡ぐしゅんじのボーカル。
両脇を陣取り「便所の草」とはまた違ったスタイルでギターをかき鳴らすシロくんとバッファロー。ボーカル勢に負けず劣らず激しステージングで、両名のディストーションサウンドを観客に突き刺していく。
数多のバンドサポートを経て力強く成長したドラムのマキマキ。しかしサポートの際の彼のドラムとは明らかに違うものを感じる。
遠慮がないのだ。米における彼のドラミングにはフロント勢をも殺しかねないほどの勢いがある。自分について来い!そう聞こえるような気迫を感じさせる。
そしてバンドの生命線ベース担当菩薩たもつ
周囲の激しいステージングとは相反し、決して揺らぐことのない安定した演奏でやかましすぎるメンバーを支えている。いや抑えつけている。いつも笑顔だけど怒ると怖いタイプだきっと。そんな常に笑顔でプレイする彼の姿には後光が差していた。
彼らのライブ、いや存在そのものがまさに米「初手天元」
セオリー通りではないあえて不利な一手を打つイレギュラーな戦法はまさに米異なる漢そのもの。一手目から投了に至るまで終始イレギュラー、それなのに見る者が感じる確かな手応え。
観客にしもつかれ炊き込みご飯を食わせるなど本来であれば言語道断。
しかしこれが米バンドなのだ。レールのないあぜ道にあえて自分たちでレールを打ち付け、それにも関わらずそのレールすら進むことを拒否するバンド、米異なる漢。
ヘッドライナーにふさわしいバンドであった。
でもしかもつかれ炊き込みご飯は長いぞ。
しんどかったぞ。